MAKAN-魔鑑

貴女という名の魔術鑑定

キネティック-動力

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Kinetic-動力


エッセイ
創造力を4つの段階にそれぞれ発展させるのは、そう容易い事ではありません。四つの連続する世界を持つカバラ体系の複雑な構成を再確認するため、再び、生命の樹の四つの世界について深く考えてみました。また、四界には中心点があり、その周りを「回転」して位置を変えるような体系ではないかも知れないが、これらの体系は確実に同じ工程を繰り返す、つまり、「循環」するものであるということを再確認するためでもありました。カバラ体系の矛盾する点は、実際に図面上で見る四界は重なっているものの、これらは連続する世界であり、かつ、これらの四界全てが統合されてはじめて一つの完全体となるということです。

エネルギーの本質は、その動きと活動によって明らかにされます。エネルギーは移入と移出を繰り返し、一つのエリアから別のエリアへと往復します。水や空気のごとく自由に流れる一定の動きは、「キネティック」(kinetic)と呼ばれます。生命の樹の本質はまさに、このキネティック、すなわち「動力」なのです。

エネルギーは一つのセフィロトからもう一つのセフィロトへ、一つの世界からもう一つの世界へと流れ再び元のところへ戻ります。これらの界層(四界)は、原子軌道のようなものと考えてください。電子及び素粒子は、原子核を中心とする軌道の上を一定のコースで周回します。電子は一定の速度で軌道を描いて周回しますが、勢いが強すぎる電子は軌道から外れてしまいます。現在の軌道から外れた電子は、それに続く軌道へ、あるいはそれに続くより大きな軌道へと移動します。この軌道から外れた電子から放出されるエネルギーは、中心部により近い内部軌道へと向かいます。分子内でも同じことが起こります。共有電子(共有部分を持つ電子)及びこれらの電子間に存在する他の素粒子から、複合原子が生じます。原子間の共通電子は原子間の軌道を飛び出し、各々の内部で電子エネルギー・パス(エネルギー経路)と交差します。

原子及び原子団が素粒子を共有すると(共有結合)、本来の原子とは全く異なる性質を持つ電子が生じます。人間の創造過程もこれと良く似ています。自分の計算通りにブレンドを仕上げることができたら最高なのですが、残念ながら、私はパーフェクトな人間ではありません。仮に、全ての物事を完璧に自分の計算通りに完成させることができたとしても、そんな完璧な自分にはすぐに飽きてしまうでしょう。 人間の創造プロセスというのは、抽象的で漠然とした「無の存在」の領域から始まります。これは、イデア、すなわち、事物の超感性的な原形と呼ばれるもので、私達はこのプロセスを経て、俗に言う「ひらめき」を得ます。アツィルトのケテルで生じた啓蒙の光がインスピレーションとなり、インスピレーションを得て実際に行動を起こすことによって、形成及び活動の世界が確立されます。形成及び活動の界層では次々と別のインスピレーションが生じることが多く、これによって、創造プロセスが他方向へも展開していきます。形成及び活動の世界で生じる実際の行為がきっかけとなって、より多くのインスピレーションが生じることも多く、そのインスピレーションを得た後に生じる行為もまた、次々と別のインスピレーションを生み出します。


「創作」

イデア(事物の超感性的な原形)について深く考えることで、創造界のブリアーにおいてイデアの形成が始まりますが、熟考にはそれなりの時を要します。私の場合、ブレンド及びその他の芸術のアイデアが浮かんでから実際にプロジェクトに乗り出すまでに数ヶ月かけて思案することがあります。ここで私達の心の中ではイデアの形成が始まりますが、形成界であるイェツィラーには至らずに、再びブリアー(創造界)に戻ります。ここでもう一つ矛盾点があります。イデアは、「活動」、すなわち、熟考することによって、漠然とした何らかの形を与えられるのです。イデアは、元型であるアツィルトを通過してブリアーに至りますが、いったんブリアーまたはイェツィラーに戻り、それから活動界のアッシャーに至ります。したがって、このエネルギーはあたかも勢いを調整するかのごとく、四界間を転々と往復移動するものなのです。


人間の創造過程はキネティックそのものです。私はインスピレーションを得ると、紙に原料となるオイルをリストアップしますが、実際にオイルを調合してはじめて、真の創造力が発揮されます。最終仕上げの段階で確信が持てないときは常に、自分の芸術力に頼って作品の仕上がりを左右する最終決定を下すようにしています。最初に紙に記したリストでは思い通りのものが作れないのではと思い直し、実際に調合する前に予定していた原料を変更することもしばしばあります。これは芸術作品も同様です。絵画の注文を受けたら、顧客の期待する作品に仕上げないといけません。デザインによっては、構成要素の順序が予定とは全く入れ替わってしまい、最初のイメージとは異なった仕上がりになることも度々ありますが、 これが創造過程の真の「美」なのです。動的なエネルギーは、自由な運動感覚にまかせてのびのびとした創造力で作品に挑むことで生まれてきます。外力に頼らず、自由で自然な感覚による動的エネルギーを満足できる完成点まで導くことを学ぶには熟練を要し、また、それ自体が芸術なのです。

私は、生命の樹の一箇所以上に対応するオイルがいくつかあることに気付きました。 ローズとサンダルウッドは複数のブレンドに用いられていますが、私は、ケテルにホワイトローズ・アブソリュートを、マルクトにはレッドローズ・アブソリュートというふうに、連続して同じ原料を使うことを避けました。ミルラも多くのセフィロトに対応しますが、同じ原料を多用することは避けたかったので、オポポナックス(スウィート・ミルラ)を使ったものもあります。もちろん、これらの珍しいフローラル・アブソリュートや変わった原料は、自分自身、大変気に入っているので、各セフィロトに1種類以上使っています。コクマーにはカーネーション、ティフェレトにはオレンジフラワー、ケセドにはカレンデュラ、ゲブラーにはピンクペッパーとヒヤシンス、ネツァーにはプルメリア(フランジパーニ)、イエソドにはメリッサの珍しいフローラル・アブソリュートをブレンドしました。


アイボリー・キャット Ivory Cat (アイボリー・キャット):30年以上に及び秘伝を実践してきた霊気療法実践者。
美術学、神学を学び、聖職者の資格を持つ。 ©Ivory Cat

画像及び内容の著作権はIvory Catさんが保有しています。
Ivory Catさんと約束を交わしていますので、無断使用を発見した場合、Nobuyaには報告の義務があります。

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