MAKAN-魔鑑

貴女という名の魔術鑑定

色つくりと調香

色つくりと調香

調香師になる前の私は、シルクスクリーンの刷り師として、生計を立てていました。
その際の、「色つくり=調色」の体験が今、大いに役立っているように感じています。

調色とは、インクの原色を混ぜ合わせ、
街中の色・自然界にある色・色見本を使い再現することを指します。
先にも書かせていただいた通り、シルクスクリーンで生計を立てていた私が、 いままで、作成した色数は?と思い計算してみました。


1日平均5色×25日=1ヶ月125色×12ヶ月=1年間で1500色。
14年間従事していましたので、約21,000色を作成したことになります。
調色には確実に「向き、不向き」が存在します。
熟練した技術を持つ人でも、1色平均15分~25分間を要します。
5分~10分間で1色作れる人は、かなりの適正があるといえます。

色つくりは、訓練により、かなりいい線”まで到達するのですが、 不向きな人の場合、「1日1色も作成出来なかったり」、訓練を重ねても、 1色に2~3時間かかってしまったり。となります。
又、紙コップ1杯分を作成のはずが、見本色に近づかないため、
「あ~でもない、こ~でもない」を繰り返し、「お鍋にあふれかえるぐらいまで」増え(笑)
そして最後に、【それでも色が合わない】となります。

シルクスクリーンの場合、調色は全て手作業で、プリント対象も多岐に渡るため、
以下の条件も頭に入れ、作成する必要があるのです。
・インクが版を通過する際のミクロン単位の違いによる発色
・プリントする素材の透明度や性質(和紙・金属・プラスティック・ガラス・布など)
・版を構成している糸の密度との関連(例100~300メッシュ)
・つやのある、無しによる色目の変化

あっ!今していることと、おんなじだ!
香りを使う環境、使う方それぞれの体臭などなど・・・多岐に渡るもんね!

さて、何故色が合わないのか?
調香との関連性とは?をお話させていただきましょう。
調色と調香-なぜ作れないのか?

本筋の調香から話がずれていくように感じられるとは思いますが
実は、つながりが深いので、もうしばらくお付き合いくださいね。
さて、なぜ思い通りの色”に近づかないのでしょう?
それは・・・・色を作る場合、多くの人は「始まりから既にずれている」
場合が多いのです・・・(^_^;)
この始まりを見極める力=色創りの適正とも言えるでしょう。

さて、大切な始まりとは何か?ズバリ!
【どの色を要素に入れるか】が重要なのでは無く、【どの色を要素からはずすか】が重要なのです。
この「始まり」を、見極めることがとても困難なのです。

例えば、一般に言われる「紅」は、色創りでは「赤」の仲間ではないので、
紅の要素を含んでいる色に、赤を混ぜるとそこで終わり・・・。
あれこれ”やっても、思い描いた色には近づかないのです。
※色を指す言葉は多岐にわたりますが、話として表しています。
また、一般的に明るい色の代表格である「黄色」。これを「微妙な中間色的色調のグレー」に入れると、
明るくなるどころか、色はくすんでしまいます

もう1つの重要性、それは「色を入れる量」です。
入れる種類に神経を使う人は多けれど・・・「量」に神経を使う人はほとんどいません。
香り作りも同じ。
混ぜ合わす種類にもまして、大切なのは、「量」なのでした。

Nobuyaのサポートは、相対性の概念、「満月と狼の関係性」を、あなたの日常生活に具現化するでしょう。

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