月経の普遍的原型-copyright Lara Owen 2002-2017
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文化や歴史に基づいた月経に対する考えや信条の背景には、人間の経験を生み出す永遠不滅の母体であるシンボルと神話が交錯している。私たち女性の深層意識には、古代より母親から遺伝子を通して受け継いできた伝説、すなわち、何百万年にもわたり女性と歴史を共有してきた「月経のシンボルについての知識」が刻み込まれている。
月、血、大地、そして蛇の元型は、どんなに私たちがそれらを日陰に追いやろうとしても、それぞれの神秘性でもって常に人間の意識下を支配し続ける。それらはすべて女神を連想させ、近代の歴史、とりわけ家長制度のより発達した社会の歴史の中では、ひときわ印象が悪く、まるで最も畏れ多く霊力に満ちた表情の女神であるかのように扱われてきた。そのような印象の悪さはあまりにも強烈であるため、それらは事実ではなく現実に関する一つの見方にすぎず、それだけがそこに存在する現実ではない、という拡大解釈にもつながる。
月と聞いて、多くの人が連想するのは、インスピレーションであるが、同様に、精神異常や周期的な暴力を思い浮かべる人も多い。月の満ち欠けは、流動性や柔軟性、感情の豊かさというよりもむしろ、矛盾が多く信頼できないことを示唆するように思われてきた。
経血は血糊を連想させる。それを目にした人は気を失う。現代女性は、経血をタンポンに吸収させ、トイレに捨てる。人は経血から怪我や死を連想する。しかし、古代においては、経血は生命の神秘を象徴する聖なるものと考えられ、タントラ教では今も神聖視されている。おそらくこれは、人類史において神聖視されたものの中でもっとも古いものであろうし、「主イエスの血」というキリスト教の聖体の起源であることはまず違いないだろう。 大地と自然は私たち人間の敵であると考えられてきた。大地は掘削すべき「資源」、そして、自然は耕作し統治すべき「力」とみなしてきた。大地は崇め敬うべき「母」であることを我々人間が理解してこなかったがゆえに、地球上のすべての生物を脅かす環境破壊を招いたのである。
蛇は、ユダヤ教やキリスト教の伝承では、イブをそそのかし、エデンの園から追放させたとして、あらゆる動物界の中でもっとも邪悪な場所とされる「地」を這い回る運命を課せられた。かつて蛇は、「死」と「再生」の偉大なシンボルとされるほどの力を持ち、「性」と「生命」そして「死」についての知識をもたらす魔力を持ち、蛇に噛まれた巫女には神が憑依し、蛇が現れると何か不思議なことが起こる前兆であるとされた神秘的な存在であった。
私たちは、こうしたシンボルやそれらが無意識の内に私たちに及ぼす影響、そして太古における意味を調べることによって、女性であることを心からポジティブに受け止めることを妨げてきた、文化による条件付けという何層もの薄膜をはぎ取ることができ、また、この神秘的な多産の経血が私たちの祖先に霊感をもたらしたという畏敬の念を経験し始めることができる。エレナー・ガードンは、"The Once & Future Goddess"(『過去と未来の女神』)で次のように語っている。
「儀式 (ritual)」という言葉の語源は、梵語で「月経」を意味する 'rtu' である。古代の儀式は女性の経血と結びつけられた。生まれくる子供を育む子宮の血には、神秘の力である「マナ(mana)」が宿っていると信じられた。女性が定期的に出血するのは、月の満ち欠けや潮の満ち干と同じような天体現象のひとつであった。私たちは、女性が神聖かつ神秘に満ちた「生」と「死」につながる存在であることを忘れていたのだ。
ララさん♪
私たち女性の深層意識には、古代より母親から遺伝子を通して受け継いできた伝説、すなわち、何百万年にもわたり女性と歴史を共有してきた「月経のシンボルについての知識」が刻み込まれている・・・「儀式 (ritual)」という言葉の語源は、梵語で「月経」を意味する 'rtu' である。私たちは、女性が神聖かつ神秘に満ちた「生」と「死」につながる存在であることを忘れていたのだ・・・
月経の普遍的原型 「月」
月経の普遍的原型 「血」
月経の普遍的原型 「大地」
月経の普遍的原型 「蛇」
ララ・オーエンは、作家、教師、占星術師という3つの顔を持ち、これらの専門知識を組み合わせたコンサルティングを行っている。
少女時代をイギリスで過ごした彼女は、イギリスのウォーリック大学にて米国研究学を専攻、女性と性差別の関係の歴史について熱心に学び、優秀な成績で同校を卒業した。 大学時代から占星術と代替治療法を学び、卒業後は集中講座で中国医学を学んだ。英国針灸研究院で針灸士の資格を取得、ロンドン中国医学研究院では針灸と植物学の課程を修了し、北京の中国中医研究院で上級針灸士として認定された。その後、イギリスでは最初の総合代替医療クリニックを共同設立し、その後7年間、常勤医を努めた。
メキシコ・北米の霊能治療師(シャーマン)や自然療法士らとともに、精神的伝統に関する共同研究を行い、チューリッヒ、オレゴンでは、プロセス指向心理学( "シャーマニズム" とユングの心理療法に基づいた "量子物理学" を統合した心理学)の創始者であるアーノルド・ミンデル博士のもとで5年間学び、1981年からはフラワーエッセンスの研究を開始した。近年は世界中の優れたエッセンシャルオイルを使った治療も行っている。
ララは、月経にまつわる言い伝えと女性の肉体的・心理的・精神的健康との関係に関する本 "Her Blood Is Gold"「*経血は金」 (1993年 ハーバーコリンズ出版)の著者でもある。この本は後に改訂され、タイトルも"Honoring Menstruation: A Time of Self-Renewal" 「*誇りを持って月経を迎えよう:自己再生の時」 (クロッシング・プレス出版 1998年).と改められた。"Women's Bodies, Women's Wisdom" 「*女性の体、女性の英知」の著者として知られるクリスティアン・ノースラップ博士は改訂版の序文のなかで、「この本はぜひ、世界中の学校の授業で紹介すべきである」とコメントしている。
ララ・オーエンは、英国、アメリカ、オーストラリア、中国での講師経験もある。(ロンドンの中国伝統医学研究院、スコットランドのファインドホーン財団、カリフォルニア針灸研究院、カリフォルニア州東洋医学協会他)アメリカとイギリスのラジオ・テレビに出演、BBC放送の Women's Hour(「女性の時間」)という番組にも出演した他、月経に関するドキュメンタリー番組の多くにも専門家として紹介されている。
ラジオ、テレビ、ケーブルテレビ、ドキュメンタリーや教育ビデオ番組のプロデューサーをはじめ、ライター、コンサルタントとして活躍。カナダ国立映画製作庁、ABC/Kane製作をはじめ、彼女の手がけた作品はCBS、ライフタイム、CNBCでも放送され、専門コンサルタントとして数多くの本の編集を手がけている。
彼女の著書は "The Journal of Chinese Medicine" (「中国医学ジャーナル」)、"Whole Earth Review"(「地球全土評論誌」)などの雑誌やジャーナルでも紹介されている。また、彼女の著書や記事は英国、アメリカのほか、日本、ブラジル、オランダで各国語に訳されている。代替医療サイト "The Natural Pharmacist" (tnp.com)" にも寄稿しており、1991年以来 、オンラインコミュニティ"WELL" の "the Spirituality Conference" (霊性会議)の共同ホストを務める。彼女の最新作は、"Pain-Free with Magnet Therapy"「*マグネット療法で痛みにさよなら」というタイトルでプリマ出版から出版されている。(2000年)
現在はカリフォルニアのサンタクルスを拠点とし、執筆業以外にも、アメリカ全土から訪れる患者のコンサルティングに忙しい日々を送っている。また、カリフォルニア大学公開講座でもライティング(執筆)と創造性に関する科目を担当し、不定期ではあるが、これ以外の課題についても特別講演を行っている。
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"Honoring Menstruation: A Time of Self-Renewal"
「誇りを持って月経を迎えよう:自己再生の時」
ララさんのホームページはこちら(英語)
著書:本
"Her Blood Is Gold: Celebrating the Power of Menstruation"
「*経血は金:月経のパワーに賞賛を" (93年 ハーパーサンフランシスコ出版)
イギリスでは "Her Blood Is Gold: Reclaiming the Power of Menstruation"
「*経血は金:月経のエネルギーを再生させる」というタイトルで 93年トーソン/アクエリアン社から出版された。
ブラジルでは "Seu Sangue e Oro"「*経血は金」というタイトルで 94年エディトラ・ロサ・ドス・テンポ社から出版された。
後に、米国で "Honoring Menstruation: A Time of Self-Renewal" 「*誇りを持って月経を迎えよう:自己再生の時」
というタイトルで98年 クロッシング・プレス社より改訂版が出版された。
"Pain-Free with Magnet Therapy" 「*磁気療法で痛みにさよなら」 (2000年 プリマ・ランダムハウス出版).
エッセイ:
"The Sabbath of Women" 「女性の安息日」 - "Whole Earth Review" (「地球全土評論誌」) 1991年夏号に掲載。
その後各国で増刷され、100以上のウェブサイトで紹介された。
書評:
マーガレット・ドラブル著 "The Peppered Moth" (womenwriters@about.com掲載 2001年春)の書評
精神性・執筆・健康に関する本 "Whole Earth Review" (「地球全土評論誌」)の書評を一部担当(1991~1993年)
"The Treatment of Children by Acupuncture"
1986年中国医学ジャーナルに掲載されたジュリアン・スコット著「*針灸による子供の病気治療」の書評
編集:
出版本のみ掲載しています。
"How to Get What You Want Without Losing It: A Woman's Guide to Resolving Conflict"
「*欲しいものを必ず手に入れる方法:女性の葛藤を克服するためのガイドブック」
ジェンマ・サマーズ著
(2002年 バンタム・オーストラリア出版)
"A Woman's Yoga Practice" 「*女性のためのヨガ」
ボビー・クレンネル著 (2002年 ロッドメル・プレス出版)
"What Menopause Type Are You?" 「*更年期障害:あなたはどのタイプ?」
ジョー・コリンズND著
(2000年 プリマ・ランダムハウス出版)
講演・科目:
"Gaining Confidence as a Writer" 「*ライターとしての自信をつける」
(講義:6週間)カリフォルニア大学公開講座
2002年4~5月 サンタクルス
Getting the Creative Juices Flowing." 「*創造力を豊かにする」
(ウィークエンド・セミナー) カリフォルニア大学公開講座
2002年3月 サンタクルス
講演 "The Astrology of Relationships: The Composite Chart"
「*対人関係占星術:複合チャート」
ゲートウェイズ・ブックス
2002年2月.サンタクルス
"The Astrology of Relationships:
How Venus and Mars Reflect your Relationship Needs and Partner Choice"
「*対人関係占星術:対人関係に求められるものやパートナーの選択に対する金星と火星の影響について」(講演)
ライフ・パートナーズ・クエスト
2001年12月 カリフォルニア・サンホセ
"Gaining Confidence as a Writer" 「*ライターとしての自信をつける」
カリフォルニア大学公開講座(8週間)
2001年10~11月 サンタクルス
"Pulling It All Together: How to Finish That Book You Started."
「*読み始めた本を最後まで読み終える方法」(ウィークエンド・セミナー)
カリフォルニア大学公開講座
2001年10月 サンタクルス
講演&パネル・ディスカッション。
"The Astrology of the NY/DC Terrorist Attacks."
「*天文学的観点から分析した同時多発テロ事件」
パネリスト:ヘンリー・セルツァー氏、スーザン・ハインツ女史
2001年9月 カリフォルニア・サンタクルス パシフィック文化センター
講演 "History of Magnet Therapy" 「*磁気療法の歴史」
磁気の現代的用法に関するパネル・ディスカッション。
パネリスト:東洋医学博士ホーリー・グズマン。
サンフランシスコ・東洋医学協会年次総会(2001年8月)
"Jump Start that Writing Project!"
「*生き生きとしたライティングを目指せ!」(ウィークエンド・セミナー)
カリフォルニア大学公開講座 2001年7月 サンタクルス
"Nourishing the Feminine Soul." 「*女性の魂に栄養を」
ジェンマ・サマーズ医学博士との共同講座(6週間:99年4~5月)
カリフォルニア州サンタクルス パシフィック文化センター
"Honoring Menstruation." 「*誇りを持って月経を迎えよう」
講演 ゲートウェイ・ブックス
99年4月 カリフォルニア・サンタクルス出版
"Honoring Menstruation." 「*誇りを持って月経を迎えよう」
講演 ゲートウェイ・ブックス
99年1月 カリフォルニア・サンタクルス
"Women and Authenticity." 「*女性と信頼性」
講演&セミナー
97年5月 ロスアンジェルス
"Creativity for Women." 「*女性のための創造性」(講義:12週間)
96年11月 ~97年2月 ロスアンジェルス
講演 "Menstruation:
Respecting the Process." 「*月経のプロセスを尊重する」
「女性の健康:自然療法」に関するパネル・ディスカッション。
パネリスト:ジェシー・ハンスリー医学博士、マーカス・ロー博士、ナリーニ・チルコフ東洋医学博士。
ナチュラルヘルスの日 (96年4月 ロスアンジェルス)
講演 "Menstruation and Relationships." 「*月経と対人関係」
スコットランド ファインドホーン
ファインドホーン財団講演シリーズ 96年3月
"The Power of the Womb: Menstruation and Awareness."
「*子宮のパワー:月経と自覚」
半日セミナー
スコットランド ファインドホーン 96年3月
"The Power of the Womb: Menstruation and Awareness."
「*子宮のパワー:月経と自覚」 1日セミナー
オレゴン・プロセスワーク研究所 94年1月
"The History of Menstruation." 「*月経の歴史」
クラーク大学公開講座
93年10月 オレゴン・ポートランド
講演 "Her Blood Is Gold." 「*経血は金」
キャットバード・ブックストア主催
93年7月 オレゴン・ポートランド
セミナー "The Psychology of Menstruation: Honoring the Process."
「*月経心理学:月経のプロセスを尊重する」
共同講師:アレグザンドラ・ポープ女史。
92年7月 プロセスワーク集中講座(オーストラリア)
中国医学に関する講演・講義
北京の国際協会、ロンドン中国伝統医学研究院、カリフォルニア針灸研究院他
82~87年
初級・中級占星術講座
イギリス・コベントリー ヒルコミュニティ・カレッジ
79 ~81年
講座 "Social and Life Skills" 「*社交術と生活に必要な技能」
イギリス・ウォーリックシャー教育委員会、コベントリー教育委員会
79~81年
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