MAKAN-魔鑑

貴女という名の魔術鑑定

ズルト-五番目の世界

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ズルト-五番目の世界


瞑想するときに感じたことですが、(これはあくまでも私の意見ですが)生命の樹は完成界である五番目の世界について言及しません。第五世界の存在に気付いたのは、私の守護天使であるラビのおかげだと思います。ラビは、この五番目の世界はズルト(Zulth)と呼ばれるものだと私に教えてくれました。神の世界であろうと、私たちの存在する物質界であろうと、創造物には全て、完成点(完成する時)が必要です。 生命の樹にもダアト(Daath)と呼ばれる隠された知識のセフィロトがあるように、ズルトは生命の樹に隠された完成界なのです。最後の世界アッシャーの一番最後のセフィロトであるマルクトのあとに、生命の樹と正反対の特性を持つ邪悪の樹、Qlipoth(クリポト)が存在するという説がありますが、私は、このマルクトとこのクリポトの中間にズルトが存在すると考えます。

ズルトにはセフィロトはありませんが、全てのセフィロトに一斉に作用します。なぜなら、最終的に全てのセフィロトはここで完成され、あるいは、全てのセフィロトはこの領域に到達して事実上完成されるからです。素晴らしいアイデアやインスピレーションを得たら、これを「物事の始まり」だと悟ることが重要です。同様に、何かを終えたとき、あるいは何かを完成させたとき、例え現状に満足がいかなくても、潔く「終わり」を悟ることも大切です。人は誰しも目的を達成したあともどこか心残りがあり、こだわり続けますが、生命の樹のこの位置にズルトが存在すると考えればこれには納得できます。ある物事が終わった、完成した瞬間をはっきりと悟れる人は、より高いエネルギーを得て向上し、クリポトから生じる落胆や失望感に陥ることはありません。

熟練の芸術家達は、完成に到達したとき、つまり、最後の一筆を入れた瞬間をはっきりと自覚しています。

大学時代、毎週金曜日になると彫刻の先生の家に集まり、音楽を演奏したものです。ある晩、私達は長時間夢中になって演奏し続けていました。やっと演奏を終えたとき、一人の年配の黒人男性がこんなことを言いました。「やれやれ、我々の中に終わらせるときをわきまえている人がいて良かった。」残念ながら、あの晩、完成を悟った者は、この私ではありませんでしたが。


アイボリー・キャット Ivory Cat (アイボリー・キャット):30年以上に及び秘伝を実践してきた霊気療法実践者。
美術学、神学を学び、聖職者の資格を持つ。 ©Ivory Cat

画像及び内容の著作権はIvory Catさんが保有しています。
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