予言者
幸せの創造者は、意識し人々を励まし。
不幸の予言者は、無意識に人々を恐怖の底に突き落とす。
予言。
それは甘美で、洗練された、知的な響き。
予言。
それは、この世の「神秘」
そこでは、どんな評価も優劣も、嫉妬さえもが許される
「あなたの将来のため、予言しましょう。」
「皆のため、予言しましょう。」
「世界のため、予言しましょう。」
予言・・・それは、優しく親切。
予言・・・それは、責任の仮面をかぶった「無責任」でもあるのだ。
予言・・・行動の無い魂。
予言・・・悪夢を心待ちにする魂。
予言・・・運命にひれ伏した魂。
「幼い足」が吹き飛ばされようが、「幼い目」が暗闇に突き落とされようが、そんなこと、知ったことでない。
大切なのは、予言通りの現実が起こるかどうか。
予言が当たれば、知的で雄弁な「知恵者」なのだよ!
予言は、世界中の友であり、友情であり、頭脳なのだよ!
予言のない母の抱擁、予言のない父の勇気、
予言のない民(たみ)の必死の行動。
そんなもの、どれほどの価値があるものか!
予言こそ、世界に模範を示す根源の法則なのだ!
予言!声高らかに、叫ぼうぞ!
さあ!平和のために、私に続いて皆も!
予言者よ、お前に問いたい。
お前は~空を。海を。風を。大地を。でなく、何故人々の未来ばかり予言する?
予言者よ、お前に問いたい。
お前は~未来の為と言いながら、何故、シャツを脱ぎ捨てようともせず、
毎日心地のよい椅子に座るのだ?
予言者よ、最後にお前に問いたい。
お前の未来は、誰が予言してくれるのだ?
お前は、自分の未来がわかるのか?
ああ、すまない。忘れていたようだ。
古来より予言者は、「自分の未来は予言しない」こと・・・らしいな。
そりゃ、そうだろう。予言の必要も無い。
お前の未来には、「ありがたい予言」が当たった世界が待っているのだから・・・・
その時、知るがよい。
一人の母の生命を賭した行動を。
その時、知るがよい。
武器も持たず、シャツを脱ぎ捨て「魂」で戦った父の威厳さを。
その時、知るがよい。
半きれしかないパンを妹に全て差し出す、姉の「慈悲心」を。
そして、知るがよい「生命の大切さ」を。
なぁ、、予言者よ、私にも予言をさせてくれないか?
なぁ、いいだろう?才能もない私だけども、1回だけなら。
じゃあ、いくぞ、人生1度きり“の大予言だ!
予言-「私も。そして・・・お前も。いずれこの世を去る時が来るのだよ」
そのとき、涙を流す人々がお前の脳裏を駆け巡るだろう・・・・。
そして、もしや・・・私もお前の脳裏に入っていくかもしれまい。
そう、この私も。
お前・・・顔色が悪くなってきたぞ。大丈夫か?
今、なんと言った?何?「そんな最期は嫌だ・・・。」って?
心配するな、いい方法を教えてやろう。
お前の予言通り、世界が変わり果てるのは未だ先・・・予言だからな。
では、今、ここでお前が「命を落とす」ってのはどうだ?未来を待たなくていい。名案だろ!
でもな・・・俺は困るんだ、お前が死んでしまうのも。
今、俺の胸の奥底から「声」がしているんだ。そう、予言者の声が。
お前の命も、無垢な子供の命も同じ「宝」だってさ・・・。
そう、「声」が予言してくれているんだよ・・・・不思議だろ。
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