~マテリア・プリマ=(第一原質)それは、しばしば自己の前で脱衣する~
※マテリア・プリマ:諸要素の原初的な混沌状態。
すべての対立物を含み、緊張をはらんでいる。
Light After Darkness-闇の後に光あり
(c)From: Alexander Roob, The Hermetic Museum Alchemy& Mysticism, page 402.
上記の「自分の尾を飲み込む蛇」はウロボロスと呼ばれます。
ウロボロスが意味しているのは、万物を生み出す可能性です。
つまり、あなたご自身の「マテリア・プリマ」は ”混沌状態の元素であると同時に”
万物をすでに生み出しているがゆえ、すべてを既に「自己の内側」に含んでいるのです。
わかりやすく例えれば、「自己肯定性」=「あなたにしかない個性」
宇宙で誰一人、同じ人が存在しないという「あなた自身」の存在価値です。
振り子が行ったり来たりするような運動作用(精神的運動)は、女性の自己(セルフ)機能です。
この運動は両極性を持つものなのです。初めは一つの力学の作用が現れたかと思うと、
次にはもう一つの運動する力”というように、絶えず変容して現れます。
これは、女性性”が根底に持つ様式として、可変性と律動性という特性の中心に当たるものです。
女性は、そのどちらにも出会い、尊重する喜びを本来持っているのです。
受容的な美しさを放つ女性性”は、受身に見えて「実は能動的」です。
【蛇】・【蠍】・【蝶】は、意識下の太古のレベルにいて、
調和とバランスのとれた自我の器の中に既に存在しているのです。
変化と自身、誠実さと力、環境と保護、を可能にする象徴なのです。
女神達(女性性)は、愛、天界、戦い、癒し、熱情、肉欲の力、を持っているだけでなく、
令嬢(レディ)や妃(クィーン)の称号をも持っています。
女神(女性性)は、変容のシンボルであり自由な精神性でもあります。
つまり、『大いなる循環の内にあるものは、決して死なない』ということです。
脱皮をする蛇や(女神達が衣服を脱いだように)、毒を持つ蠍、
あるいは「さなぎから形を変える蝶」のように、自身の型は失われては、再生されていくのです。
死滅せざるエネルギーの存続となるのです。
ユングは「服を脱ぐことは、腐敗を意味する」とも付言し、
『暗黒の衣服』 ニグレド として表される。と述べています。
つまり、影のエネルギーを抑圧するのではなく、感情を込めて人間として体言化しつつ、
再生させ、変容させようとするものと言えます。
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