Mock Orange

Mock Orange-モックオレンジ

英名： Mock-Orange (モックオレンジ)
和名：バイカウツギ
学名：Syringa (Philadelphus lewisii)

　おそらく、アイダホ州ほど多くの花の名前がある州はないでしょう。この植物の花と芳香はオレンジとよく似ているため、モックオレンジとも呼ばれることも多いです。 "Syringa"(バイカウツギ属)はライラックの学名でもあるという事実が、多くの混同の起因です。ライラック、ジャスミンも「バイカウツギ属」分類されているが、これらはアイダホ州の州花を定めた植物学者達によってこのように分類されました。属名の "Philadelphus "とは "フィラデルフィア州"を意味するものではなく、古代エジプト王プトレマイオス・フィラデルフォスの名に由来します。

　品種名 "Lewisii" は探検家ルイスとクラークのメリウェザールイスを記念したものです。この植物は、1931年、ルイスによって発見された。バイカウツギは1931年にアイダホ州の州花として選定されたが、一部の人々は、バイカウツギこそ第一番目の州花であると主張しています。 1890年、アイダホ州は、州のシンボルとしてバイカウツギを印章に使うことを決定しました。 1893年、シカゴで開催されたワールドフェアでは、バイカウツギはアイダホ州のシンボルとされました。

　アイダホ州が合衆国に加わるずっと以前に、ネイティブアメリカン達はすでにバイカウツギの恩恵を受けていました。この植物の枝から弓や矢を作り、地虫（カブトムシなどの幼虫）に柔らかい樹心を食べさせ、残った中空の茎をパイプとして用いました。バイカウツギの木を編み込んで赤ちゃんの揺りかごとし、葉は石鹸の原料に用いました。アイダホ州の南部では、バイカウツギの生息数が少ないため、州花についてちょっとした非難の声もあがっています。代わりに、「ジャガイモの故郷」というアイダホ州のニックネームが示すとおり、南部の大半地域ではジャガイモ栽培が非常に盛んです。